オリーブ · 24日 5月 2023
山梨でもオリーブの花が今日あたりで5分咲きくらいだろうか。今年は雨が順調だからか不完全花が少ないと感じる。オリーブの品種、コンディションによるけど雨が少なく乾燥している冬は特に不完全花が多くなる。もともと子房がないし、雌しべもないので果実が生る花ではない。特に乾燥しやすい土地で根の張りが浅かったりするとネバディロブランコ、チプレッシーのなどは不完全花が多いので、花の数の割には果実が着かないことが多いように感じる。経験上、コンディションが良いとネバディロでも沢山の果実を着けるので、オイルの好みは別として収穫量を見込んでの栽培はアリ。果実の着果量と病害虫の発生、被害などは比例しがちで、水分の他に栄養が豊富だと着果量は上がるけどハマキ虫、ゾウムシの被害もあり、秋になると炭疽病も多くなりがち。理由は説明できるけど長文になるしブログにアップするのも面倒なので割愛します。たとえば商品化して販売までする人でオイルにこだわりが強い人は特に窒素は控えた方が味、香りに深みなどがでて素晴らしいものに仕上がる。対して果実を販売するだけの農家であれば、しっかり肥料と水分管理をして果実を沢山着け、発生しやすい病害虫に対して適切に農薬散布をする。この場合特に苦味などが強く単調な味になりがち。もちろん品種でも変わってくるけど自分は販売までしているので肥料は控えてこだわったオイルを選んでいる。実際果実を販売できる地域は小豆島と極僅かの地域しかないので必然自分と同じようになるとは思うけど。理由はどうあれ果実は沢山収穫できるにこしたことはない。肥料の種類も大事だし蒸散、風通し、剪定など全てが大事。植えたら勝手に育ちそれで生活できるような作物ではない。

オリーブ · 11日 5月 2023
今日栽培管理をしている畑(山梨ではない)で開花を確認できた。拡大して撮影した写真だけどしっかりと子房が確認できる。それでも胚珠がないかもしれないし、雌しべのコンディションがよくなければ受粉もしない。...

 · 15日 4月 2023
今年から販売用に生産開始した果実収穫を目的とした苗。画像は挿し木で発根したもので、自分の畑に来春植樹予定のものを含め今年は畑で管理して秋〜冬には寒さ対策でハウスに移動予定。小さいうちから支柱をすることで成長に大きく差が出るので支柱立てはとても大事な作用になり大変だけど必須。成長につれてある程度の高さまでは曲がったりした主幹を矯正するのでその時も支柱が必要になってくる。正直現段階では販売をして商売が成り立つのかはわからないけど、自分が来年植え付ける予定の品種でもあるので大事に育てたい。収穫をメインにした栽培の場合自分の経験では苗は一年生もしくは自分の好みにあったものでないと後で苦労する。良い苗であれば一部の品種を除いては植樹してから3年で果実が着くし、剪定などでも悩まずに済む。もちろん適切な管理ができていることが前提だけど、そもそもオリーブ栽培を始める人は適切な管理など分かるはずもないから最初は経験者に聞くのが良いと思う。ただ自称「コンサル」、「経験者」には気をつけないとダメ。例えば小豆島の人でも気象条件が違う場所で育てたことない品種は未知の世界の筈で、そもそも雨が多い地域でミッションなどの品種は難しくなる。他にも教える人が立派に果実を生らしているかが目安にもなるけど、どう考えても自分が収穫量少ないにもかかわらず偉そうに教えている人の噂を聞くことも多い。気象条件、土壌なども大きく影響するので品種もとても大事になってくる。苗も大きければ良いとは限らないし、ではどこを見て選べば良いのか。まずは樹形で、細かい枝は除去できるけどメインの枝は除去できないものや、作り直さなくてはいけない苗は選んではダメ。ここすごく重要でこれだけで1年、下手すると2年は収穫が遅れてしまう。最低でも地表から50cmは主枝、亜主枝などを出す必要性が収穫用の場合低いので苗が小さいうちは将来一本にする姿を想像すると良い。実際やってみないとイメージしづらいと思うけど、正直経験者でない限り成果をあげている経験者に対価を払い教えてもらう方が結果的には早く収穫でき栽培に関しては投資を回収できる。そうでない人をたくさん見てきたけど数年あるいは10年以上赤字のままであることが多いと思う。企業で大規模の栽培をして一体これまで幾らお金を捨ててきたんだろうってところも数カ所知っている。増えるオリーブの産地化。観賞用ではなく、そろそろ収穫用で栽培地域に合わせ育てやすさ、オイル量などのアドバイスができる苗木屋が必要ではないだろうか。生活がかかっているのであれば自己流はやめた方が無難。

挿し木 · 24日 3月 2023
昨年からの挿し木、少し早いけどそろそろと思い根を確認してみた。まばらにだけど発根しているものもあるがやはりまだ早いみたい。それにしても発根している個体は根が長いものも確認できるので、そこそこ成功と言っても良さそう。ただこれからの時期は気温が高くなり湿度、日差しなどの影響により腐ってしまう確率も高くなる。それらのコントロールがうまくいけば暖かい時期の方が挿し木の発根が早まるのでもう一踏ん張りどころでもある。山梨では朝の冷え込みから昼間の日差しのギャップが激しくて鉢上げしてからどこに置くかも重要。根が活着せず水分を吸い上げないときに強い日差しに晒すと枯れるリスクが上がる。本来であれば今週からの長雨の天気に合わせて鉢上げしたものを雨に当てれば落ち着き、その後の日差しに耐えられる苗ができるはず。今年は想定より発根が遅くなってしまうので来年はもう一月くらい挿し木を早めて鉢上げを春の雨季に間に合わせたい。自分が理想と思っていた挿し木の方法で今年はそれなりの収穫を得られた。その方法は接木にも応用ができるので今年の冬はそれもチャレンジするつもり。できることならオリーブ栽培でコストのかかる倒木防止の為に必要な支柱を省けるか、もしくはコストを減らせるような苗が作れたらと思っている。これが成功すれば支柱の縛り直しなどの手間も省けるのではないかと考えているのでオリーブ栽培に参入しようとしている人たちとってはすごく大きい影響だと思う。ぜひ成功させたいがまだ誰もチャレンジしてないと思うし、そもそもうまくできるかもわからないこと。でもせっかく独立してこの業界にいるから面白いことに挑み続けたいという気持ちは強いので、とりあえずは今の挿し木で成果を出して来季では時期など他も見直して精度をあげたい。本当にオリーブ栽培で苗は大事。もちろん土作り、一年通しての管理など他にも大事なことがあるけど苗のデキで数年分は収穫が遅れてしまう。良い苗、良い栽培方法でオリーブを楽しく感じて欲しい。

剪定 · 16日 2月 2023
今日も朝はまだ氷点下。明日も氷点下予想だけどそろそろ剪定開始。画像はコラティーナで昨年この木だけで20kg近くとれた。少し疲れ気味なので今年は期待できないけれど不要な枝は切っていく。各地で剪定がピークになっているようでmaruuも始めた。他にもやる事あるけど天気の都合だとかでどうしても剪定する事もあるのだ。自分の剪定はとにかく不要な枝を切っていくけど、それは人、品種によってそれぞれと思う。正解か不正解かは今年の夏くらいにはわかってくるけど、正直剪定だけでオリーブ栽培の答え合わせはできない。小豆島の剪定講習も毎年参加していたけど、現在の剪定方法と過去とでは変わっているのではないかと気になる。未だに果実をたくさん生らしていない人たちが各地で剪定を教えたりしているみたいだけど、なんでだろう。なんで皆参加するのだろう。不思議でしょうがない。でも生らしていないのかもしれないけど樹形はひと昔より綺麗に仕立てる人が多い気がする。あとは通常の管理次第なのかもしれないけどとにかく剪定だけではどうにもならないのがオリーブ栽培。

挿し木 · 10日 2月 2023
12月上旬から挿し木をしていて先日に試しに一本抜いて経過観察としてカルス形成を確認した。この時期にこれだけの状態ならもうすぐ発根の見込みがあるので順調と言えるのではないだろうか。小豆島でミッション種を挿し木していた時はなんだかんだで4月の終わりころに発根するので植え付けがどうしても5月くらいになってしまい植え付けても水やりに気を使う事が多かった。山梨での冬の挿し木は凍結するので行っていなかったけど、今年から少し設備を整えてやっているのでうまくいけば3月中に発根するかもしれない。そうすれば少しの期間根を強くしてから鉢植え地植えを実施して日差しが強く、気温も高くなる前に活着させる事ができるので水の心配も少なくなるし、ワンシーズンでの成長もより良くなるので今年は期待したい。今行っている挿し木の方法は接木にも応用できるので、この方法がうまくいけば本格的に苗の生産に取り組むつもり。品種で発根するかしないかの差もあるけれど成功率が上がれば当然良い苗の生産率も上がるので、これまで自分が欲しかったような苗を生産してオリーブ栽培をこれから始める人たちに良いスタートダッシュができるように貢献できればと思う。苗のデキで果実が取れるまで2年くらい遅れてしまう場合があり、樹形、質などがとても大事になる。残念ながら収穫用の苗が日本ではプロフェッショナルが生産している事がとても少ないので自分がオリーブ苗(収穫用)のプロになれれば嬉しい。

堆肥 · 12日 1月 2023
本来なら今頃堆肥をまくのだけれど山梨では堆肥をまいても攪拌(耕運)できないので今の時期はゆっくり過ごしている。攪拌ができない理由は冬の寒さと降水量の少なさ、それと空っ風で剪定はもちろん根を切ってしまうと乾燥してしまい気のダメージが大きくなってしまうから。SNSで他の人がこの時期なんの作業をしているかわかるけど結構剪定している人が多いみたい。小豆島では剪定の本数が多い人などが冬に剪定するけど本来は3月くらいがベストと言われている。なので今無理して剪定する必要がない人はしないほうがよいと思うのだけれど皆剪定が好きなのかな。自分は良い果実をとるためには剪定は必要な作業の一つと思うけど剪定自体は好きではない。とにかく面倒だし、会社員時代に剪定で腱鞘炎になってしまい、それからは冬になると右手首が疼くし太めの枝を切ろうとすると激痛が走るのだ。なのでできるだけ剪定から逃げたくてしょうがない。まあ剪定はもう少し先だし来週からは堆肥を置く作業に入ろうと思う。平地は堆肥を置き苦土石灰をまいて3月後半くらいにトラクターで攪拌するけど傾斜のある畑ではそうもいかない。攪拌すると雨で流れてしまうからこれまでは堆肥は置くだけにしていた。でもやっぱり春に根は切りたいし、地中を改善したいので前々から考えていたアースオーガを今年は購入してみた。早速畑に行って試してみた。10年前にも前職で試してみたけど多分昔のはスクリューのみで現在のようにスクリューの先に刃がなかったように思える。実際昔のは全然掘れなかったけど今回のはびっくりするほど地中に入っていく。画像は直径20cmのスクリューで深さは実質30〜40cmは掘れるので延長のシャフトをつければもっと掘れるだろう。これだけ掘れれば堆肥を直接地中に入れられるので雨に流されることなく土壌を改善できるのではと期待する。根も切れるので毎年根の更新もできる。安くはない買い物だけどこれは満足。土壌に空気も入れられるし傾斜地の栽培には必須の道具になるかもしれない。自分の畑だけではなくコンサル、栽培指導先にも応用できる技術がどんどん蓄積できている。これにより良い果実をどんどん作りいろいろなことをmaruuのノウハウとして伝えていきたい。とにかく果実が取れないと何も始まらないけど数年間コストをかけて赤字の人たちが自分の周りにも結構いる。10年以上オリーブ栽培をしておそらく数千万円を個人で使い込んでいる人もいる。相談を受けて指導となった時に確実に成果を出せる体制を強固にしたい。

その他 · 31日 12月 2022
今年も今日で最後。独立してからやっと自営業として目処がたってきた事を確認できた年だったかなと思う。今のところ果実を収穫し作った製品が販売できないと収入にならないので、これまで組織に所属して自分の職務は果実の生産、加工部門だけだったけど今は販売しているので現在の立場から振り返ってみると販売部門の大変さもわかるし、逆に甘さも手に取るような気になる。来年は今年の成功事例をもとに増えるであろう商品を売り切れるように工夫もしていかなくてはならない。知名度がないので努力は継続しながら、でも力まないでやっていく事もこれから長く続くであろうこの商売を続けていくのに重要だと考える。来年の栽培に関してはその時その時で品種なども変わってくる。幾度となく品種は理想をもとに変更宣言してきたけど、やはり今年の夏までに思っていたものと来年植樹したいものは別になっている。なんなら必要性がないと思っている品種を改植しようかとも思っている。maruuは個人でやっていて生産効率がとても大事なので品種選びは特に重要。そして他にも品質、特に品種による官能的な部分、それと品種ごとはもちろんブレンドした時の相性がいいものが望ましい。それらを考えるとメインは3品種くらいになり、これまで育ててきた品種でも重要度が低い品種が出てきてしまう。時間はあるのでじっくり考えて改植するかしないかを決めて、空いている場所にはバランスを考えて来春植樹をしていこう。それでは皆様今年一年ありがとうございました。よいお年を!

挿し木 · 15日 12月 2022
販売の方も落ち着いてきたので来年の為に挿し木を実施。 画像はピクアルだけどこれまでは朝の冷え込みで凍ることがないように春に行っていたけど今年は最低限の設備を揃えて12月の挿し木。 うまく発根して来年秋までに大きく育てたいと思っている。...

オリーブ · 22日 11月 2022
今年も収穫を終えて商品の販売が始まりひと段落の時期に。昨年より収穫量もUPしたのでおそらく来年も収穫量が増える見込み。うちはできることなら「搾油機を持ちたくない」と思っているのだけど、収穫量が増えると自分の思っている時期にオイルが搾れないので色々と都合をつけるのが大変だということにあらためて気づく。品質面、搾油に合わせた収穫の段取り、天気のことを考えると、何かを犠牲というか妥協しないとオイルが搾れなくて満足できなくなってしまう。今のところ近所の「前田屋」さんで搾油してもらえるので、オイルの充填はmaruuの加工所で行い製品化している。搾油所、搾油機、その他の設備費など考えると数千万円かかるだろうし、「前田屋」さんでの搾油は問題もなく清潔でしっかりしているので、このままのやり方でいたいけど小回りがきかなくなってきた。やはり搾油機は買った方がいいのかな。独立する前に勤めていた会社では嫌になる程搾油していたので搾油自体に強く興味はないけれど、機械がある方が色々なことができるのは確か。まあ来年は考えてないけど再来年くらいにはあっても良いかもしれない。今後じっくり検討しようかな。それとも今のスタイルで行くか。悩む。

さらに表示する