挿し木 · 24日 3月 2023
昨年からの挿し木、少し早いけどそろそろと思い根を確認してみた。まばらにだけど発根しているものもあるがやはりまだ早いみたい。それにしても発根している個体は根が長いものも確認できるので、そこそこ成功と言っても良さそう。ただこれからの時期は気温が高くなり湿度、日差しなどの影響により腐ってしまう確率も高くなる。それらのコントロールがうまくいけば暖かい時期の方が挿し木の発根が早まるのでもう一踏ん張りどころでもある。山梨では朝の冷え込みから昼間の日差しのギャップが激しくて鉢上げしてからどこに置くかも重要。根が活着せず水分を吸い上げないときに強い日差しに晒すと枯れるリスクが上がる。本来であれば今週からの長雨の天気に合わせて鉢上げしたものを雨に当てれば落ち着き、その後の日差しに耐えられる苗ができるはず。今年は想定より発根が遅くなってしまうので来年はもう一月くらい挿し木を早めて鉢上げを春の雨季に間に合わせたい。自分が理想と思っていた挿し木の方法で今年はそれなりの収穫を得られた。その方法は接木にも応用ができるので今年の冬はそれもチャレンジするつもり。できることならオリーブ栽培でコストのかかる倒木防止の為に必要な支柱を省けるか、もしくはコストを減らせるような苗が作れたらと思っている。これが成功すれば支柱の縛り直しなどの手間も省けるのではないかと考えているのでオリーブ栽培に参入しようとしている人たちとってはすごく大きい影響だと思う。ぜひ成功させたいがまだ誰もチャレンジしてないと思うし、そもそもうまくできるかもわからないこと。でもせっかく独立してこの業界にいるから面白いことに挑み続けたいという気持ちは強いので、とりあえずは今の挿し木で成果を出して来季では時期など他も見直して精度をあげたい。本当にオリーブ栽培で苗は大事。もちろん土作り、一年通しての管理など他にも大事なことがあるけど苗のデキで数年分は収穫が遅れてしまう。良い苗、良い栽培方法でオリーブを楽しく感じて欲しい。

剪定 · 16日 2月 2023
今日も朝はまだ氷点下。明日も氷点下予想だけどそろそろ剪定開始。画像はコラティーナで昨年この木だけで20kg近くとれた。少し疲れ気味なので今年は期待できないけれど不要な枝は切っていく。各地で剪定がピークになっているようでmaruuも始めた。他にもやる事あるけど天気の都合だとかでどうしても剪定する事もあるのだ。自分の剪定はとにかく不要な枝を切っていくけど、それは人、品種によってそれぞれと思う。正解か不正解かは今年の夏くらいにはわかってくるけど、正直剪定だけでオリーブ栽培の答え合わせはできない。小豆島の剪定講習も毎年参加していたけど、現在の剪定方法と過去とでは変わっているのではないかと気になる。未だに果実をたくさん生らしていない人たちが各地で剪定を教えたりしているみたいだけど、なんでだろう。なんで皆参加するのだろう。不思議でしょうがない。でも生らしていないのかもしれないけど樹形はひと昔より綺麗に仕立てる人が多い気がする。あとは通常の管理次第なのかもしれないけどとにかく剪定だけではどうにもならないのがオリーブ栽培。

挿し木 · 10日 2月 2023
12月上旬から挿し木をしていて先日に試しに一本抜いて経過観察としてカルス形成を確認した。この時期にこれだけの状態ならもうすぐ発根の見込みがあるので順調と言えるのではないだろうか。小豆島でミッション種を挿し木していた時はなんだかんだで4月の終わりころに発根するので植え付けがどうしても5月くらいになってしまい植え付けても水やりに気を使う事が多かった。山梨での冬の挿し木は凍結するので行っていなかったけど、今年から少し設備を整えてやっているのでうまくいけば3月中に発根するかもしれない。そうすれば少しの期間根を強くしてから鉢植え地植えを実施して日差しが強く、気温も高くなる前に活着させる事ができるので水の心配も少なくなるし、ワンシーズンでの成長もより良くなるので今年は期待したい。今行っている挿し木の方法は接木にも応用できるので、この方法がうまくいけば本格的に苗の生産に取り組むつもり。品種で発根するかしないかの差もあるけれど成功率が上がれば当然良い苗の生産率も上がるので、これまで自分が欲しかったような苗を生産してオリーブ栽培をこれから始める人たちに良いスタートダッシュができるように貢献できればと思う。苗のデキで果実が取れるまで2年くらい遅れてしまう場合があり、樹形、質などがとても大事になる。残念ながら収穫用の苗が日本ではプロフェッショナルが生産している事がとても少ないので自分がオリーブ苗(収穫用)のプロになれれば嬉しい。

堆肥 · 12日 1月 2023
本来なら今頃堆肥をまくのだけれど山梨では堆肥をまいても攪拌(耕運)できないので今の時期はゆっくり過ごしている。攪拌ができない理由は冬の寒さと降水量の少なさ、それと空っ風で剪定はもちろん根を切ってしまうと乾燥してしまい気のダメージが大きくなってしまうから。SNSで他の人がこの時期なんの作業をしているかわかるけど結構剪定している人が多いみたい。小豆島では剪定の本数が多い人などが冬に剪定するけど本来は3月くらいがベストと言われている。なので今無理して剪定する必要がない人はしないほうがよいと思うのだけれど皆剪定が好きなのかな。自分は良い果実をとるためには剪定は必要な作業の一つと思うけど剪定自体は好きではない。とにかく面倒だし、会社員時代に剪定で腱鞘炎になってしまい、それからは冬になると右手首が疼くし太めの枝を切ろうとすると激痛が走るのだ。なのでできるだけ剪定から逃げたくてしょうがない。まあ剪定はもう少し先だし来週からは堆肥を置く作業に入ろうと思う。平地は堆肥を置き苦土石灰をまいて3月後半くらいにトラクターで攪拌するけど傾斜のある畑ではそうもいかない。攪拌すると雨で流れてしまうからこれまでは堆肥は置くだけにしていた。でもやっぱり春に根は切りたいし、地中を改善したいので前々から考えていたアースオーガを今年は購入してみた。早速畑に行って試してみた。10年前にも前職で試してみたけど多分昔のはスクリューのみで現在のようにスクリューの先に刃がなかったように思える。実際昔のは全然掘れなかったけど今回のはびっくりするほど地中に入っていく。画像は直径20cmのスクリューで深さは実質30〜40cmは掘れるので延長のシャフトをつければもっと掘れるだろう。これだけ掘れれば堆肥を直接地中に入れられるので雨に流されることなく土壌を改善できるのではと期待する。根も切れるので毎年根の更新もできる。安くはない買い物だけどこれは満足。土壌に空気も入れられるし傾斜地の栽培には必須の道具になるかもしれない。自分の畑だけではなくコンサル、栽培指導先にも応用できる技術がどんどん蓄積できている。これにより良い果実をどんどん作りいろいろなことをmaruuのノウハウとして伝えていきたい。とにかく果実が取れないと何も始まらないけど数年間コストをかけて赤字の人たちが自分の周りにも結構いる。10年以上オリーブ栽培をしておそらく数千万円を個人で使い込んでいる人もいる。相談を受けて指導となった時に確実に成果を出せる体制を強固にしたい。

その他 · 31日 12月 2022
今年も今日で最後。独立してからやっと自営業として目処がたってきた事を確認できた年だったかなと思う。今のところ果実を収穫し作った製品が販売できないと収入にならないので、これまで組織に所属して自分の職務は果実の生産、加工部門だけだったけど今は販売しているので現在の立場から振り返ってみると販売部門の大変さもわかるし、逆に甘さも手に取るような気になる。来年は今年の成功事例をもとに増えるであろう商品を売り切れるように工夫もしていかなくてはならない。知名度がないので努力は継続しながら、でも力まないでやっていく事もこれから長く続くであろうこの商売を続けていくのに重要だと考える。来年の栽培に関してはその時その時で品種なども変わってくる。幾度となく品種は理想をもとに変更宣言してきたけど、やはり今年の夏までに思っていたものと来年植樹したいものは別になっている。なんなら必要性がないと思っている品種を改植しようかとも思っている。maruuは個人でやっていて生産効率がとても大事なので品種選びは特に重要。そして他にも品質、特に品種による官能的な部分、それと品種ごとはもちろんブレンドした時の相性がいいものが望ましい。それらを考えるとメインは3品種くらいになり、これまで育ててきた品種でも重要度が低い品種が出てきてしまう。時間はあるのでじっくり考えて改植するかしないかを決めて、空いている場所にはバランスを考えて来春植樹をしていこう。それでは皆様今年一年ありがとうございました。よいお年を!

挿し木 · 15日 12月 2022
販売の方も落ち着いてきたので来年の為に挿し木を実施。 画像はピクアルだけどこれまでは朝の冷え込みで凍ることがないように春に行っていたけど今年は最低限の設備を揃えて12月の挿し木。 うまく発根して来年秋までに大きく育てたいと思っている。...

オリーブ · 22日 11月 2022
今年も収穫を終えて商品の販売が始まりひと段落の時期に。昨年より収穫量もUPしたのでおそらく来年も収穫量が増える見込み。うちはできることなら「搾油機を持ちたくない」と思っているのだけど、収穫量が増えると自分の思っている時期にオイルが搾れないので色々と都合をつけるのが大変だということにあらためて気づく。品質面、搾油に合わせた収穫の段取り、天気のことを考えると、何かを犠牲というか妥協しないとオイルが搾れなくて満足できなくなってしまう。今のところ近所の「前田屋」さんで搾油してもらえるので、オイルの充填はmaruuの加工所で行い製品化している。搾油所、搾油機、その他の設備費など考えると数千万円かかるだろうし、「前田屋」さんでの搾油は問題もなく清潔でしっかりしているので、このままのやり方でいたいけど小回りがきかなくなってきた。やはり搾油機は買った方がいいのかな。独立する前に勤めていた会社では嫌になる程搾油していたので搾油自体に強く興味はないけれど、機械がある方が色々なことができるのは確か。まあ来年は考えてないけど再来年くらいにはあっても良いかもしれない。今後じっくり検討しようかな。それとも今のスタイルで行くか。悩む。

オリーブ · 14日 11月 2022
先日オリーブ製品用の果実収穫は終わったけどこの時期に畑を見回るとどうしても果実の取り残しが見つかる。オリーブ栽培初めて10年以上だけど果実の見落としが年々多くなっている気がする。やはり年のせいかなと思う。昔はここまで多く見落としがなかったけど最近は取り残しの多さから老化を実感してしまう。このままでは最前線でオリーブ栽培ができるのもひょっとしたらそう長くはないかも。農家の生命線である軽トラックの運転が怖く感じたら農業から撤退する方が良いと自分は考えている。ひとそれぞれ個人差があるだろうけど周りの人間に迷惑はかけたくないのでできれば早めの引退は理想だと思う。ただそれを実現するには短期間で収益を前倒ししていくしかないので、ここ最近の気候変動やらを考えるとなんとも悩ましい。小豆島のオリーブ農家でもアスパラ栽培をしたりしている人たちも10年前くらいからいたので、maruuもオリーブだけにこだわらずやっていかないといけないかもしれない。最近考えているのは同じ果樹類だとリスクが高いのでやはり野菜などで一年草の品目。とはいえ果樹が盛んな山梨の峡東ではあまり野菜は見かけない。作ったとしても利益を考えると小売までした方が良いのかとか色々考えてしまう。うーん、来年の春植え付けまでに何かを考えよう。

オリーブオイル · 25日 10月 2022
なんだかんだで一ヶ月近く更新していなかった。オリーブ農家なのでこの時期はどうしても忙しくてというのは言い訳かもしれない。今年は漬物製造業の認可もおりたのでマンザニロの新漬けを製造、フレーバーオイル、EXVの搾油、で今日はミッション、ノチェラーラの新漬け用果実の収穫をした。この他数日内にミッションオイル用を収穫して、あとは画像の果実を実生用の種をとって今年は収穫終わり。商品を増やすとやることが増えて大変だけどなんとかはなっている。今年は新漬けと新たに柚子フレーバーのオイルも販売予定でいるので収穫が終わってもしばらくは忙しいと思う。来年早々には堆肥を施肥するのでいつ休めることやら。でも搾油時の段階ではフレーバーオイルもよくできていると思うしEXVも良い出来になると思う。どんどん果実生産量を増やし、早くオリーブ農家として一人前になりたい。頑張って作ったオリーブ製品がお客様に喜んでもらえて、好きで始めたこの仕事で生活ができる様になるまであと少しかな。もちろんこれまで通り定番のオリーブ製品は作り続けて、新たに何かを作りたいと思っている。栽培品種も山梨で作れて日本ではオイルにするのに珍しい品種もわかってきた。美味しく自分にしか作れない様な漬物、オイルを作っていきたい。

オリーブ栽培 · 28日 9月 2022
もうすぐ収穫なので足場を整えるために草刈りを実施。収穫では脚立も使うので足場を綺麗にしておかないと危険が伴う作業で毎年収穫前には必ず行う。画像はアルベキーナ、maruuでは一本しかない品種で苗を生産する時のため親木として育てている。maruuのオイルにメインとして育てるつもりはないけれど3年もすればそれなりに果実が着いて下手に品種にこだわり何年も果実が取れない状況よりはオイル含量が少なくてもこの品種の方が良いのかもしれない。ただ炭疽病にも弱いので防除は必須だし、できれば病気にかかりにくい環境での栽培がおすすめ。実際この木は昨年4年目で18kg収穫できて今年はかるく20kgオーバー間違いなしの状況。他にも昨年よりは果実が多い木もあるので収穫量も増産の見込みであとは販売が大事になってくる。もちろん製造も大事で来週には同業者と搾油時期の打ち合わせもする。山梨に来て5年半たってそれなりに形になってきた。これから先もいろいろあると思うけど早く安定させたいと思う。オリーブの木は安定してきたけど商売はまだまだこれから販売が順調なら搾油機の導入も考えるし、漬物やオイル以外にも作りたい商品があるので是非実現させたい。面白く過ごす。

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