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搾油機

数年前に撮影させていただいた搾油機。

TEM社製の搾油機でいったい何年前のものかはわからなかったけどおそらく20年前くらいのものだと思う。

破砕したペーストを練り込み遠心分離したオイルを水で押し上げながら抽出するタイプのもので現在の搾油機とは少し違う搾り方。

自分もいつ搾油機を買うかは決めかねている。まずは生活を確立できるような収入を確保した上で借入金を返済できるくらいの販売先と原料を確保しないと生活が圧迫されてしまうのではないかと心配の方が大きいのでなかなか購入までは考えがまとまらない。

日本全国で搾油機が増えており、各地域産のオリーブオイルが売られているけど最近は価格が高騰しているように思える。自分が2009年に小豆島に移住した時は200mlで3500円が相場だったと思うけど今国内産は100mlで3000円くらいになっている。販売者にとっては高く売れた方が良いのだけれどお客様の本音はどうなのだろうか。

日本では安ければ売れる商品は大手の会社などが販売するものになり、中小の販売者が売るものは高額な商品でないと売れない事があるのでオイルの販売単価なども考えての価格設定が必要になる。

実際に商品に価格ほどの価値があるかは色々な見方があるのでなんとも言えないけど、美味しいか美味しくないかの一つの考え方としては産地の降水量も重要になってくる。もちろん降水量が多い地域でも美味しいオイルはあると思うけど、その美味しいオイルを搾れる人がよりよい条件のもと育てられた果実を搾れば果実条件でオイルに差が出るので同じ人が降水量が多い地域より少ない地域の果実を搾った方が確実に良いものが作れる事と思う。

これらを考えても消費者は何を求めているかは気になるところ。ソムリエを取得した頃は味を追求してた(今もしてる)けど、ほとんどの消費者にとってオリーブオイルはただの「健康なオイル」なのかもしれない。