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レッチーノに接木

五月の上旬に接木したもの。もともとあるレッチーノがあまり重要ではないのであわよくばと思い欲しい品種を接いでみた。今のところ枯れてもいないし、うまく活着してくれれば嬉しい。レッチーノという品種は自分が知っている限りでは日本中でオリーブ栽培の失敗例の代表的な品種だと思う。小豆島で好んで育てる人はあまりいないけど、他の地域でなぜか小豆島と違うものを育てて差別化を図ろうとする人たちが植えた例が多い。中にはイタリアと同じ含油量と味が再現できると思い栽培している人も多いと思う。果実を生らすにも癖が強いので誰にとっても良い品種とは言えない。原因はオリーブを育てていなかったり、育てていてもあまり収穫量が多くない人たちが知っている風に奨めている事が考えられる。自分も小豆島に行った頃は違うものを育てたいと思っていたけどスタンダードなミッションなどの品種を育てながら、レッチーノ、フラントイオ、アルベキーナのオイルをテイスティングしていたらとてもこれらを栽培する気にはなれなくなった。かといってミッション至上主義でもないんだけど。。ただ小豆島の100年以上の歴史は認めるべきだと思う。栽培だけではなく搾油、テイスティングも正直他の地域が追いつくにはかなりの時間がかかるので、小豆島の実績のある人に教えてもらえるのであればその方が早く事業を軌道に載せられる。ここに変な拘りをもって果実が取れないと数百万円から数千万円も差が出る事になる。もちろん規模によるけど500本も栽培すれば間違いなく5年くらいで数百万円の差が出ると思うのでプロに報酬を払い教えてもらう方が断然賢いはず。でもほとんどの個人もしくは企業が自称コンサルタントみたいな人に搾取されて収穫量もない状態が続いている。実績がない人の指導は気をつけましょう。実績がある人でも地域、畑で育て方が違うので簡単ではないはず。とりあえず自分のレッチーノは接木が成功するまでは収穫して、接木が活着したらバッサリと切ってしまうつもり。