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落葉

オリーブにだいぶ黄色い葉が目立つようになってきた。落葉の季節。常緑樹のオリーブでも5月くらいから暑い季節になると葉が変色して最終的に黄色い段階で落葉していく。おおまかに言うと樹の中心に近い場所、日当たりが不利で風も通りにくい場所で傷ついたりした葉から変色して落ちていく。代わりに新芽が吹いたりして樹全体のバランスが保たれている。樹のバランスは土壌、肥料、剪定などで変わっていくので一概にバランスと言っても様々なパターンが存在する。オリーブの落葉は一般的な紅葉の季節とは異なり風情は感じられないが自分にとってはオリーブの状態を見るバロメーターなので落葉の状況が樹の健康管理に役立つ。枝がヒョロっと出ていて葉が少ない樹は土壌も悪い場合が多かったりするので、そういった畑と樹を見るとただ植えていれば果実を取れると勘違いして畑の事は殆ど労力かけていない人だなと分かってしまう。でもそういう人に限って一生懸命オリーブを語る事が多い。一応話は聞く事にしているが昨年は搾油指導に伺ったところで「フランスで樹齢200年の樹を見たんだけど、一本でどれだけ果実が穫れたと思う?」と鼻息荒く質問され、正直なところ100kg取れても不思議じゃないなと思いつつ気を使って40kgぐらい?と返したら「そんなに穫れるわけ無いじゃん」「15kgだよ」と言われた。その後微妙な空気になったけど、あぁこの人は自分が一番でいたい人なんだと思った。その後搾油して、早生の品種でかつ早い時期の搾油でさらに1バッチだった事もあり歩留まり7%弱の結果。それに対して「来年は俺が君に教えてあげるよ」と言われた。その人の畑は田んぼ跡地。果実穫れなきゃ食べていけないのに趣味?と思いながら帰路についた。