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オリーブアナアキゾウムシ

朝昨日降った雨が乾き草が抜きやすくなるまで時間があったので、久しぶりに山梨のオリーブアナアキゾウムシスポットに行ってみた。前回見た時から2年くらい経っているけどその時よりひどい状態になっていた。穴だらけ。

樹の上の部分も殆ど枯死の状態だけどかろうじて生存しているといった感じで、もはやオリーブの樹には見えない。穴はあるけどゾウムシは?と思い探したところものの数秒で見つかる。さっと見ただけでこの木には3匹のゾウムシがいた。下の写真は口吻を樹皮深く突っ込んでいたので産卵準備かもしれない。おそらくこの樹だけでも10匹以上は発見できたのではないかと思う。探さなかったけど。

前職でゾウムシの大発生を経験していたので珍しくもなんともなくただの気持ち悪い虫。自分はゾウムシに飽きているのと虫が好きではないのでゾウムシ自体に興味はない。ただ山梨での発生、被害状況などを把握しておきたいので今回のように見に行ったりする事もある。オリーブアナアキゾウムシは山などに自然に生えている数種類の樹をホストとして存在するので雑木林などがある山の側やゾウムシが発生しているオリーブ畑の側は繁殖しやすい。

しかも自然界では繁殖が100分の1程度らしいのでオリーブ畑で大繁殖をしてしまう厄介者。どうやったら防げるか。通常は農薬を使うしかないけれど多少の被害を覚悟すれば捕殺という方法もある。ただ捕殺という方法はよっぽどの覚悟で継続しない限り被害を軽減するに至らないので現実的とは言えない。人間は夜寝るけどこいつらは夜に繁殖するし、小豆島で有機栽培している或る方以外、有機でのオリーブ栽培を継続できていると言えるレベルの人を見た事がない。オリーブの有機栽培自体は簡単だけど継続して果実を採り続ける事が大変だと思う。自分が在籍していた会社も当初は無農薬栽培だったけど、気づけば1枚の畑での1日でのゾウムシ最高捕獲数が103匹にのぼり、結局農薬散布が対処法となった。今のところオリーブ栽培を始めてゾウムシが発生していない地域は無いのではないか。経験上、被害発生するまで何もしない人は栽培が上手くいかない。被害発生する前の対策を有機だろうと農薬を使用する人だろうと意識している人はある程度栽培で成功する。